2004年、第57回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞。審査委員長のクエンティン・タランティーノ監督が激賞し、国内外の映画賞で高い評価を得た鬼才パク・チャヌクの傑作復讐サスペンス『オールド・ボーイ』が4Kリマスター版で再びスクリーンに甦る。

ある日突然何者かに拉致監禁され、理由も明かされぬまま15年後に突如解放されたオ・デス(チェ・ミンシク)。一体誰が、なぜ―⁉復讐を誓うデスに手助けを申し出る若い女性ミド(カン・ヘジョン)。そして謎の男(ユ・ジテ)が持ち掛けた5日間の「死のゲーム」。その先には驚愕の展開が待ち受けていた―。

原作は作:土屋ガロン(狩撫麻礼)、画:嶺岸信明による同名コミック。監督のパク・チャヌクは『JSA』で国際的に注目を集め、本作でその評価を確実なものに。ハリウッドにも活躍の場を広げながら、『渇き』『お嬢さん』など次々と傑作を生みだし、今やポン・ジュノと並び韓国映画界を代表する存在となった。
平凡な人生を送っていたオ・デス(チェ・ミンシク)は、ある日突然何者かに拉致され気が付くと狭い監禁部屋にいた。窓の無い部屋にはベッドと1台のTVのみ、外部との交信は完全に遮断されている。ここはどこだ? 一体誰が、何のために――⁉ 一切の理由が明かされぬまま15年の月日が流れたある日、デスは突如解放された。復讐を誓うデスに手助けを申し出る若い女性ミド(カン・ヘジョン)。そして目の前に現れた謎の男(ユ・ジテ)。男は5日間で監禁の理由を解き明かせと、命を賭した「死のゲーム」を持ちかける。しかしその先には驚愕の展開が待ち受けていた――。
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謎の男(イ・ウジン)
ユ・ジテ(유 지태Yoo Ji-tae
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オ・デス
チェ・ミンシク(최 민식Choi Min-sik
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ミド
カン・ヘジョン(강 혜정Kang Hye-jung
オ・デス
ある日突然何者かに拉致され、気が付くと狭い監禁部屋にいた平凡な男。
15年の月日が流れて解放されるも、家族と人生を奪った男に対する復讐に燃える。
チェ・ミンシク
최 민식
Choi Min-sik
1962年4月27日生まれ。
舞台俳優としてキャリアをスタートし1989年『九老アリラン』で映画デビュー。1990年、KBSのドラマ『野望の歳月』に出演し、一躍人気を博す。
『シュリ』(99)ででは第36回大鐘賞・主演男優賞を受賞。2002年には第55回カンヌ国際映画祭監督賞を受賞した『酔画仙』(02)に主演。そして2004年、第57回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞した『オールド・ボーイ』では、青龍映画賞と大鐘賞の主演男優賞を受賞するなど国内外の映画祭で高い評価を得た。2014年の主演映画『バトル・オーシャン 海上決戦』は韓国歴代最多となる1900万人の観客動員数を記録し、3度目となる大鐘賞の主演男優賞を受賞した。
ミド
日本料理店で板前として働く若い女性。
来店中に気を失ったオ・デスを部屋に連れ帰り介抱する。
デスの抱える孤独に共鳴し、復讐の手助けを申し出るが――。
カン・ヘジョン
강 혜정
Kang Hye-jung
1982年1月4日生まれ。
1997年、モデルとして芸能界デビュー。1998年ドラマ「ウンシリ」で女優デビューし、2002年には初主演映画『バタフライ』で高い評価を得る。
2003年、オーディションで300人の中からパク・チャヌク監督とオ・デス役のチェ・ミンシクにヒロインとして抜擢された映画『オールド・ボーイ』にて一挙に注目を浴びる。2005年の映画『トンマッコルへようこそ』では、第43回大鐘賞助演女優賞を受賞した。
謎の男(イ・ウジン)
デスの前に突然現れ、命を賭した「ゲーム」を持ちかける。5日間で監禁の理由を解き明かすことが出来たら自身の命を差し出すという。高層ビルのペントハウスでひとり暮らしている。
ユ・ジテ
유 지태
Yoo Ji-tae
1976年4月13日生まれ。
舞踏家、モデルとして活躍後、1998年に映画『バイ・ジュン ~さらば愛しき人~』で俳優デビュー。
『リメンバー・ミー』(00)、『アタック・ザ・ガス・ステーション!』(01)、『春の日は過ぎゆく』(02)といったヒット作への出演が相次ぎ、『オールド・ボーイ』(03)で高い評価を得る。
その後、パク・チャヌク監督作には『親切なクムジャさん』(05)にも出演。
ホン・サンス監督『女は男の未来だ』(05)や『美しき野獣』(06)などに出演、2013年には阪本順治監督『人類資金』に出演するなど活躍の幅を広げている。
また、映画監督としても活動を続けており、2012年には初の長編映画『Mai Ratima』を手掛けた。
監督:パク・チャヌク(박 찬욱
Park Chan-wook
大学在学中から映画評論家として活動した後、1992年に『月は…太陽が見る夢』で監督デビュー、1997年には二作目となる『三人組』が公開。その後、南北分断を描いた社会派サスペンス『JSA』(00)が当時の韓国国内の歴代興行収入記録を塗り替え、日本でもロングランヒット。
そして、本作『オールド・ボーイ』(03)で韓国映画史上初の第57回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞、国内外の映画祭で高い評価を得た。『オールド・ボーイ』は『復讐者に憐れみを』(02)、『親切なクムジャさん』(05)とともに「復讐三部作」と言われる。その後、『サイボーグでも大丈夫』(07)を経て、『渇き』(09)では、第62回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞。『イノセント・ガーデン』(13)でハリウッド進出を果たし、『お嬢さん』(16)では第71回英国アカデミー賞 非英語作品賞を受賞するなど韓国映画界を代表する存在となった。2022年、『お嬢さん』以来となる最新長編映画『Decision to Leave』が公開を控える。
脚本:ワン・ジョユン、イム・ジュンヒュン、パク・チャヌク
撮影:チョン・ジョンフン
照明:パク・ヒョンウォン
美術:リュ・ソンヒ
音楽プロデューサー:チョ・ヨンウク
音楽:シム・ヒョンジュン イ・ジス
原作:「オールド・ボーイ」
(双葉社 漫画アクション)
作:土屋ガロン(狩撫麻礼)
画:嶺岸信明
原作:土屋ガロン(狩撫麻礼)、作画:嶺岸信明による漫画。双葉社「漫画アクション」にて1996年11月12日号~1998年7月21日号まで連載、全79話。単行本1~8巻既刊。
謎の軟禁施設7.5階に10年間監禁された男が、見えざる敵を追う!
「迷走王ボーダー」「ハード&ルーズ」「ハード・コア」「天使派リョウ」「青の戦士」「湯けむりスナイパー」「リバースエッジ 大川端探偵社」――。数々の名作を世に送り出してきた原作者・狩撫麻礼が土屋ガロン名義で挑んだ超ディープな物語を、「天牌」「麻雀放浪記」の嶺岸信明が心血を注いで描ききった復讐劇!!
韓国版コミックスは97年に発売。パク・チャヌク監督に本作を勧めたのは、日本の漫画に造詣が深いポン・ジュノ監督(『パラサイト 半地下の家族』)であった。

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間違いなし ―EMPIRE MAGAZINE