INTRODUCTION

リュック・ベッソン監督の原点。 世界中が愛したあの“ブルー”が4Kで“本物”になる!
リュック・ベッソン監督が29歳で手がけた本作は、1988年にフランス全土で公開され1000万人以上を動員する大ヒットを記録。若者達の絶大な支持を集め、「Grand Bleu Generation」と呼ばれる社会現象にまでなった。
主人公のモデルが伝説的なダイバーにして“イルカに一番近い男”と称された故ジャック・マイヨールであることは有名だが、物語の奥には幼少期より海に慣れ親しんで育ったベッソン自身の記憶や体験も息づいている。17歳のときに“グラン・ブルー”の世界に魅せられたベッソンの夢の結晶であり“原点”を、彼の頂点作と位置づける映画ファンは少なくないだろう。これまでに様々なバージョンが劇場公開され、世界中で愛され続けてきた不朽の名作。観る者を惹きつけてやまない “深淵のブルー”が、ついに今4Kスクリーンで“本物”の輝きを放つ――。

STORY

水面下100m。 海面の光も届かない、限りなく深い海が広がる世界を追い求めて――。
幼い頃に海辺で出会い、潜水の腕を競い合ったジャック(ジャン=マルク・バール)とエンゾ(ジャン・レノ)。大人になったエンゾは、素潜りで深度を競うフリーダイビングの大会にジャックを誘う。勝負に燃える情熱的なエンゾと、イルカと対話し海と心を通わせるように潜る孤高のジャック。ふたりは競い合いながらも互いに影響を与え合う。そしてジャックは彼に想いを寄せるジョアンナ(ロザンナ・アークエット)との関係に戸惑いながら、海への憧れと人間世界との狭間で揺れ始める――。ある日、ジャックは人間の限界に迫る記録を打ち立てる。負けず嫌いのエンゾは、なおもその記録に挑み続けようとして……。

CAST

Jean-Marc Barr
ジャン=マルク・バール
ジャック・マイヨール役
Rosanna Arquette
ロザンナ・アークエット
ジョアンナ・ベーカー役
Jean Reno
ジャン・レノ
エンゾ・モリナーリ役
Jean-Marc Barr
ジャン=マルク・バール
ジャック・マイヨール役
1960年9月27日、ドイツ・ビトブルク生まれ。アメリカ人の父親とフランス人の母親を持つ。陸軍の大佐だった父親の関係で、幼少時代はドイツ、フランス、少年時代はサンディエゴで過ごす。UCLAに入学したのち、フランスのソルボンヌ大学に転入。82年よりロンドンのギルド・ホール・スクール・オブ・ミュージック&ドラマで演技を学ぶ。映画デビューは『キング・ダビデ/愛と闘いの伝説』(85)。『戦場の小さな天使たち』(86)に出演したのち、『グラン・ブルー』で有名になる。91年にはラース・フォン・トリアー監督の『ヨーロッパ』に出演。以降、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(00)、『ドッグヴィル』(03)、『マンダレイ』(05)、『ニンフォマニアック』(13)など同監督作品の常連に。ほか出演作に『レッド・サイレン』(02)、『ル・ディヴォース/パリに恋して』(03)など。『ラヴァーズ』(99)で監督デビューし、出演も兼ねた監督第2作『SEX:EL』(00)ではロザンナ・アークエットと再共演を果たした。ジャック・マイヨールのドキュメンタリー映画『ドルフィン・マン~ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ』(17)ではナレーションを務めた。
Rosanna Arquette
ロザンナ・アークエット
ジョアンナ・ベーカー役
1959年8月10日、アメリカ・NY生まれ。祖父はコメディアン。父親、妹弟も全員俳優の芸能一家の長女。79年に『アメリカン・グラフィティ2』で映画デビューを飾り、82年には、トミー・リー・ジョーンズと共演したTV「死刑執行人」でエミー賞を受賞し、注目される。『グラン・ブルー』出演のきっかけは、『マドンナのスーザンを探して』(85)のロザンナをリュック・ベッソンが気に入ったこと。本作で一気に人気俳優になった後は『ボディ・ターゲット』(93)、『パルプ・フィクション』(94)、『クラッシュ』(96)、『隣のヒットマン』(00)、『7デイズ』(10)、『ラブソングに乾杯』(16)などに出演。02年にはドキュメンタリー映画『デブラ・ウィンガーを探して』で監督デビューを果たした。TVドラマでは「Lの世界」「グレイズ・アナトミー」などに出演している。
Jean Reno
ジャン・レノ
エンゾ・モリナーリ役
1948年7月30日、モロッコ・カサブランカ生まれ。パリの演劇学校で演技を学び、TVや舞台に出演。リュック・ベッソンとは彼がまだ助監督だった時代に知り合い、以降、『最後の戦い』(83)、『サブウェイ』(84)と立て続けに彼の作品に出演。そして『グラン・ブルー』で大ブレイクを果たし、以降も『ニキータ』(90)、『レオン』(94)、『WASABI』(01)などで活躍。人気を不動のものとした。またフランスのみならずハリウッドでも人気が高く『フレンチ・キス』(95)、『ミッション:インポッシブル』(96)、『RONIN』(99)、『ダ・ヴィンチ・コード』(06)、『ピンクパンサー』(06)、『ピンクパンサー2』(09)、『アーマード 武装地帯』(09)などのハリウッド作品にも多数出演。近年の出演作は『しあわせはどこにある』(14)、『プロヴァンスの休日』(14)、『ザ・ファイブ・ブラッズ』(20)、『ルー・ガルー:人狼を探せ!』(24)など。コメディやアクションからシリアスなものまで、幅広いジャンルで個性を光らせる怪優。

STAFF

Luc Besson
監督:リュック・ベッソン
Eric Serra
音楽:エリック・セラ
about Jacques Mayol
ジャック・マイヨールについて
Luc Besson
監督:リュック・ベッソン
1959年3月18日、フランス生まれ。スキューバダイビングのインストラクターだった両親の影響で、自身も高校生のときにダイバーとなる。将来は海洋生物学者になる夢を抱いていたが、潜水中の事故が原因でダイビングが出来なくなりその夢を断念。17歳で高校を中退後、フランスの老舗映画会社ゴーモンに入社しニュース映画のアシスタントを務める。その後アメリカで映画製作を勉強し、帰国後に自らの映画製作会社を設立。短編映画「最後から2番目の男」(82)で注目され、その長編バージョン『最後の戦い』(83)を発表。この作品がアボリアッツ国際ファンタスティック映画祭審査員特別賞、批評家大賞を受賞し話題を集めた。そして、『グラン・ブルー』(88)で世界的に注目され、『ニキータ』(90)、『レオン』(94)が次々とヒットを記録する。『フィフス・エレメント』(97)ではセザール賞の監督賞を受賞。『ジャンヌ・ダルク』(99)でも同賞にノミネートされた。以降も『アーサー』シリーズ(06-09)、『マラヴィータ』(13)、『LUCY/ルーシー』(14)、『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』(17)、『DOGMAN ドッグマン』(23)など数々のヒット作を手掛け続けている。
Eric Serra
音楽:エリック・セラ
1959年9月9日、フランス・パリ生まれ。ギタリスト兼歌手だった父親の影響で5歳より音楽を始める。14歳でスタジオ・ミュージシャンとなり、17歳の時には50以上のトップ・アーティストのレコーディングに参加していた。この頃にリュック・ベッソンと出会い、彼の処女作となる短編「最後から2番目の男」(82)のスコアを担当。のちの『最後の戦い』(83)へとつながり、以降、『DOGMAN ドッグマン』(23)に至るまでほとんどのベッソン作品で音楽を担当している。べッソンの作品以外では『007/ゴールデンアイ』(95)、『シェフと素顔と、おいしい時間』(02)、『パレットモンク』(03)などがある。『グラン・ブルー』のアルバムは、世界中で300万枚以上を売上げ、フランスでは3ヶ月にわたってアルバム売上No.1に輝いた。
about Jacques Mayol
ジャック・マイヨール
について
『グラン・ブルー』のモデルとなった実在の人物ジャック・マイヨール。彼の存在なくしてこの映画は生まれなかった。素潜りにおいて人間の限界と言われていた記録を次々に乗り越え、イルカへと近づいていった伝説のダイバー。リュック・ベッソンは、10代の時に彼のドキュメンタリー映画を見て強い衝撃を受ける。そこには、海面からの光がもはや届かない、限りなく深い海が広がる“グラン・ブルー”の世界を追求するジャック・マイヨールの姿があった。「限界を信じることなどできない。どれだけ潜れるのかわからないが、それを証明しつづけなければならない」。その生き方は、リュック・ベッソンだけでなく、世界中の人に大きな夢や力を与えた。2001年、74歳で自ら生涯を閉じたが、そのスピリットは『グラン・ブルー』と共に生き続けていく。

LE GRAND BLEU HISTORY
公開年表

1988年5月10日
『Le Grand Bleu』オリジナル版(137分)
第41回カンヌ国際映画祭 オープニング作品として上映
1988年5月11日
フランス公開
1988年8月20日
『THE BIG BLUE』国際版(120分)/邦題:『グレート・ブルー』日本公開
1989年1月11日
『Le Grand Bleu/VERSION LONGUE』完全版(168分) フランス公開
パリでは187週連続ロードショー上映後、1991年10月12日グラン・バヴォワ劇場にて最終上映
1992年6月20日
『Le Grand Bleu/VERSION LONGUE』完全版(168分)
/邦題:『グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版』 日本公開
1998年
『10ans Le Grand Bleu/VERSION ORIGINALE』(137分)
作品生誕10周年を記念してフランスでリバイバル上映。編集はフランス初公開版と同一。
日本では、『グラン・ブルー/オリジナル・バージョン』として公開。
2010年8月7日
『グラン・ブルー完全版 ーデジタル・レストア・バージョンー』日本公開
2025年8月29日
『グラン・ブルー 完全版 4K』日本公開
監督:リュック・ベッソン  
脚本:リュック・ベッソン、ロバート・ガーランド
製作:パトリス・ルドゥー  
撮影:カルロ・ヴァリーニ  
音楽:エリック・セラ
原案:リュック・ベッソン  
水中撮影指導:ジャック・マイヨール
出演:ロザンナ・アークエット、ジャン=マルク・バール、ジャン・レノ
1988年/フランス/カラー・モノクロ/5.1ch/シネスコ/フランス語・英語/168分/原題:Le Grand Bleu/字幕: 古田由紀子/映倫R15+
配給:KADOKAWA