監督:中村裕
出演:瀬戸内寂聴
語り:中村裕 朗読:奥貫薫
音楽プロデュース:菊地成孔
演奏:菊地成孔 林正樹
プロデューサー:松浦 敬 阿部 毅
成瀬保則 伊豆田知子
製作:朝日新聞社、KADOKAWA、
平成プロジェクト、スローハンド、
クイーンズカンパニー、徳島新聞社、
京都新聞、朝日放送テレビ
配給:KADOKAWA 制作:スローハンド
協賛:地域創造研究所、松籟庵
協力:曼陀羅山 寂庵
©2022「瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと」製作委員会
《生誕100年記念》
緊急公開決定!
2022年5月27日(金)より
全国ロードショー

大正、昭和、平成、令和と
4つの時代を生きた作家が語る、
「恋」と「革命」その人生。

密着17年――。誰も知らない瀬戸内寂聴の
金言の数々と秘蔵映像。

イントロダクション
生きるということは、
死ぬ日まで自分の可能性をあきらめず、
与えられた才能や日々の仕事に
努力し続けることです。
国民的作家・寂聴さんと
ディレクター“裕さん”。
密着17年。
二人の間に“タブー”はない。
2022年5月15日で満100歳を迎えるはずであった瀬戸内寂聴に、密着17年間という歳月を撮影し続けた監督・中村裕。2015年にNHKスペシャル「いのち瀬戸内寂聴密着500日」(ATP賞ドキュメンタリー部門最優秀賞受賞)のディレクターもつとめた実力派監督だ。
17年に及ぶ密着では、日常的に互いに全てを報告し合う、まるで母親、先達、友人、あるいは恋人のような・・・形容しがたい関係性の二人。
長年、寄り添い続けた監督だから描ける“誰も知らない瀬戸内寂聴”の“本音”や“金言”の数々が満載の貴重なドキュメンタリー映画が誕生した。

99年の恋と革命。
その波乱万丈の
「生き様」とは─。
寂聴は、死の直前まで月刊誌、新聞の連載をこなす“現役“作家であり、2020年1月まで行っていた、月一の法話には全国から人が押し寄せる「最長寿の国民的アイドル」。
駆け落ち、不倫、三角関係など、自らの体験を私小説の形で次々に発表し、世間のバッシングに晒されるも、女流作家として不動の地位を確立。51歳のとき出家し、以来、僧侶、作家の2つの顔を持つ。
いつまでも恋心を持って生きる―。女性であるということを忘れず人生を楽しむ―。彼女の“生き様”は、不寛容な空気が充満しつつある現代社会で、人間の生命力とは何かを強く感じさせてくれ、〈いかに生き、老いていけばいいのか〉というヒントともなるはずだ。
予告編
シアター

コメント
続々と絶賛コメント到着!
(順不同)
先生は突然に舞台「ピアフ」を観に来て下さった。
「だって、明日死んでしまうかもしれないじゃないの」と。
映画の中で「人間は一人なの」と言いながら、決して一人ではないことを教えてくれる。
「情熱を持って生きないとつまらないでしょ」
その言葉通り見事に生ききった、嘘のない彼女の言葉は、次の時代へと受け継がれてゆくのだろう。
大竹しのぶさん(女優)
映像の中で寂聴さんは
「亡くなった人は暗いお墓の中にはいません、愛する人のそばにいます。」
と言っていた。
今も先生は寂庵でにこにこと座っているのかもしれない。
僕が今までに出会った女性の中で一番可愛くてお茶目で色っぽい人、寂聴さん。
見終わった後、僕は先生の最後の心の恋人ゆうさんにちょっぴり嫉妬していた。
寂聴さんは聖人君子じゃない。
傷つけて、傷ついて、沢山の苦しみを知っている。
だからこそ沢山の人を癒やすことができるんだろう。
梅沢富美男さん(俳優)
こんなに自由に生きる宗教家もありえるんだ!と驚きながらも、
屈託のなさやほがらかさは子供のようでした。
苦行の末のおっかなくて厳しい僧侶よりも、人々はよほど心が救われる。
ここに徳を積まれてたのではないでしょうか。
清水ミチコさん
(ものまねタレント)
強くしなやかなだけではない、寂聴さんの弱いところもあどけないところも、この映画はとらえていて、それらも含めてなんと魅力的な人なのだろうと思わずにはいられない。
角田光代さん(作家)
監督から瀬戸内さんへのラブレターのような映画。
亡くなった愛する人たちを描いてきた瀬戸内さんも、とうとう、描かれる側になったのだなと、しんみりと感じた。
平野啓一郎さん(小説家)
「被写体」と「監督」の関係を超えた二人の物語は、まるでおとぎ話だ。
ラスト、99歳の作家の文章に心が震えた。
瀬戸内寂聴の最後の恋は、この映画によって、成就した。
大島 新さん
(ドキュメンタリー監督)
敢えて書く。これは男と女の記録。
でも世にいう恋や愛とは少し違う。
男には仕事の意識があった。
女には一回り以上も年下の男に対しての遠慮もあった。
逡巡や打算。
含羞や配慮。
やがてそれらの要素が融解する。
あとにはすっきりと清潔な骨が残る。
……そんな物語だ。
森達也さん(作家・映画監督)
瀬戸内寂聴さんは肉食女だ。
自分にカメラを向ける男性に、覚悟を迫る言葉をはき、泣き、笑い、酒を飲み肉を食べる。
人生最後の恋を、男自身に記録させ、死後に公開させるなんて。ああ、こんな死に方があったのか。
北原みのりさん(作家)
大声で笑い、泣く。肉を食す。ものを書くには色気が要ると言う。
心中しようか、とメールを打つ。最後の瞬間まで筆を取る。
小説家、そして一人の女であり続けた「先生」。17年寄り添った「裕さん」が全部知っている。
中上紀さん(作家)
瀬戸内寂聴さんに「貴女は素晴らしい小説をたくさん書いていらっしゃるのに何故、直木賞が取れなかったのだろう」と聞くと、寂聴さんは悪戯っぽく微笑みながら「私が男性にモテ過ぎたから審査員達にヤキモチを妬かれたのではないかしら」と答えた。仏門に入ってからも、その天真爛漫さが寂聴さんの魅力だろう。
田原総一朗さん(ジャーナリスト)