Introduction

オールフランスロケによる
日仏共同製作!
26年の時を越え、国境を越え、
完全版“リベンジ・サスペンス”
として蘇る!
第68回カンヌ国際映画祭で『岸辺の旅』(15)が「ある視点」部門・監督賞を受賞、第77回ヴェネツィア国際映画祭で『スパイの妻』(20)が銀獅子賞を受賞、今月開催された第74回ベルリン国際映画祭で新作『Chime』が上映されるなど、カンヌ、ヴェネツィア、ベルリンの世界三大映画祭を始め、長年にわたり世界から高い評価を得る巨匠・黒沢 清。1998年2月21日に日本で劇場公開された傑作サスペンス『蛇の道』が、黒沢監督初の試みとなるセルフリメイク作品として、26年の時を越え、国境を越え蘇る。

主演の精神科医・新島小夜子(さよこ)役を演じるのは、『Dr.コトー診療所』(22)、『君たちはどう生きるか』『ミステリと言う勿れ』(23)など話題作に立て続けに出演し、アーティストとしても昨年12月に全国ツアー「柴咲コウ CONCERT TOUR 2023 ACTOR'S THE BEST」を開催するなど幅広く活躍を続ける、日本を代表する俳優・柴咲コウ。他人の復讐に協力する謎に包まれた精神科医という難しい役どころを見事に演じる。一方、殺された娘の復讐に燃える男・アルベール役を演じるのは、主演を務めた『レ・ミゼラブル』(19)が第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で審査員賞を受賞、フランス国内では米アカデミー賞にあたるセザール賞主演男優賞にノミネートされるなど、今フランスで最も注目を浴びる俳優・ダミアン・ボナールとタッグを組む。

美しいフランスのロケーションに息をのむと同時に、得体のしれない緊張がラストまで疾り続ける。娘を殺害された父。その復讐に手を貸し、真相をともに追い続ける精神科医。類を見ないほどの徹底的な復讐の最後に待つものは一体何なのか。色褪せることのない、一層鮮やかに色濃く描かれる『蛇の道』をスクリーンで是非見届けてほしい。

Story

何者かによって娘を殺された父、アルベール・バシュレ(ダミアン・ボナール)。
偶然出会った精神科医の新島小夜子(柴咲コウ)の協力を得て、
犯人を突き止め復讐することを生きがいに、殺意を燃やす。
“誰に、なぜ、娘は殺されたのか”。
とある財団の関係者たちを2人で拉致していく中で、次第に明らかになっていく真相。
“必ずこの手で犯人に報いを——”
その先に待っているのは、人の道か、蛇の道か。

Comment

監督:黒沢 清
26年前にオリジナル・ビデオ作品として脚本家高橋洋に書いてもらった脚本は、徹底的に復讐していく物語なのですが、これが非常によくできていて、チャンスがあればもう一度映画化したいとずっと願っていました。それがひょんなきっかけでフランス映画としてリメイクできたことは幸運という他ありません。
そして、それ以上の幸運は何と言っても柴咲コウさんの参加でしょう。本当に素晴らしい女優でした。彼女の鋭く妖しい眼差しと、野獣のような身のこなしが、この映画をオリジナル版にもましてミステリアスで深みのある作品に格上げしてくれました。
〔プロフィール〕
『CURE』(97)で国際的に注目を集め、2001年にはカンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品された『回路』(01)で国際映画批評家連盟賞を受賞。その後も『叫』(06)、『トウキョウソナタ』(08)『クリーピー 偽りの隣人』(16)など、世界三大映画祭を始め国内外から高い評価を受け続ける。『岸辺の旅』(15)では第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門・監督賞を受賞、『スパイの妻』(20)では第77回ヴェネツィア国際映画祭・銀獅子賞を受賞。また、今月開催された第74回ベルリン国際映画祭では新作『Chime』が上映、また9月には『Cloud クラウド』が公開される。
新島小夜子役/柴咲コウ
・オファーがきた時の心境
なぜ私なのだろう?フランス語も話せないのに?と思いましたし、そのことは黒沢清監督とプロデューサーにお会いした際にお伝えしました。しかし、単純に黒沢清監督とお仕事したかったこと、それにプラスしてフランスや仏語に魅力を感じ、ずっと深く触れたかったという個人的な理由も絡み、前のめりでお引き受け致しました。
・フランスでの撮影を振り返って
フランス人スタッフ皆さんの黒沢清監督へのリスペクトが、現場の空気感や集中力に表れているなと思いました。 私自身はとにかく夢中で撮影のみに専念していました。苦労をあげればキリがありませんが、「楽しく毎日撮影する」という目標は達成できました。録音部・フランソワからダメ出しされないときには「よしっ!」とガッツポーズしてました笑
・フランス語での撮影について
撮影の半年ほど前から仏語レッスンを日本で受けました。当然台詞中心ですが、あまりに基礎的なところは飛ばすとどうにも応用が利きませんから、基礎的なところも含めつつ進行してもらいました。監督からは発音に関してはそんなに完璧は求めていないと事前に言われましたが、観客の方が聴いて違和感のないように、と撮影中も改善を努めました。 2ヶ月強の滞在中はキッチン付きのアパートを要望しました。自分で食べるものの用意ができたのと、まるで役そのもののようにフランスで生活している人として街に溶け込めた気がしたのは良かったです。
〔プロフィール〕
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(17)で主演を務め、近作では『沈黙のパレード』『月の満ち欠け』『Dr.コトー診療所』(22)、『君たちはどう生きるか』(声の出演)『ミステリと言う勿れ』(23)など話題作からヒット作まで立て続けに出演。また、音楽活動では昨年12月に全国ツアー『柴咲コウ CONCERT TOUR 2023 ACTOR'S THE BEST』を開催するなど、俳優、アーティストとして幅広く活躍を続ける。
アルベール役/
ダミアン・ボナール
黒沢清監督の次回作に参加させていただけることを大変光栄に思い、また、彼が私にアルベール役を任せてくださったことにとても感動しました。この作品をご一緒できたことは私にとって非常に豊かな経験となりました。柴咲コウさんと一緒にこの冒険を経験できたこと、彼女と一緒に1000もの顔を持つこの探求に飛び込むことができたことは大きな喜びでした。復讐、痛み、狂気、幽霊、消失、祟りが入り混じる迷宮のような世界。この映画が日本で上映されるのが待ちきれませんし、皆さんと共有できるのをとても楽しみにしています。
〔プロフィール〕
仏俳優。主演を務めた『レ・ミゼラブル』(19)が第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で審査員賞を受賞、第92回アカデミー賞の国際長編映画賞にノミネートされた。また、同作で、米アカデミー賞にあたるフランス国内の映画賞、セザール賞主演男優賞にノミネート。その他、『悪なき殺人』(19)、『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(22)に出演。
吉村役/西島秀俊
黒沢監督と再びご一緒できたこと大変嬉しく思います。
『蛇の道』はとても好きな作品です。あの復讐の物語が再び描かれる。しかも舞台はフランスということを聞き、驚き興奮しました。
私が演じた吉村は、監督が実際に会ったことのある人物にインスパイアされて出来上がったと伺い、現場で一緒に人物像を作り上げていきました。作品をご覧になる皆様に吉村という人間がどのように映るのかとても興味があります。そして柴咲さんと再び共演し、その鋭い感性と高い集中力に引き込まれる事で、小夜子と吉村の独特の緊張感を生み出すことが出来たのではないかと感じています。
『蛇の道』は復讐の果てにはいったい何があるのかが描かれています。これまでに見たことのない物語が待っていると思います。
〔プロフィール〕
黒沢監督とは『クリーピー 偽りの隣人』(16)を含む 4作品でタッグを組み、米アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』(21)をはじめ、『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』(21)、『シン・ウルトラマン』(22)など多数の話題作に出演、日本を代表する映画俳優として国内外で注目される。昨年は北野武監督作『首』(23)に出演し、カンヌ国際映画祭、カンヌ・プレミア部門にてレッドカーペットに登場。
宗一郎役/青木崇高
緊張と狂気をはらんだ物語とは全く違って、現場の雰囲気は監督のお人柄が映し出されているような、とても温かく心地のよいものでした。
フランスの現地スタッフに敬意を払いながら、1カットずつ丁寧に撮られる姿はとても印象的でした。 主演の柴咲さんは、撮影前からしばらくフランスで生活されていたからなのでしょう、佇まいがしっかりと馴染んでいて、大変驚きました。また立ち姿がとても美しく感じました。
国内外に多くのファンを持つ黒沢清監督の作品に関われたこと、同じ日本人としてとても誇らしく思いました。
この映画を世界のより多くの方に観ていただきたいです。
〔プロフィール〕
NHK連続テレビ小説「ちりとてちん」(07)、NHK 大河ドラマ「鎌倉殿の13 人」(22)、映画『るろうに剣心シリーズ』、韓国映画『犯罪都市 NO WAY OUT』(24)にメインキャラクターとして出演、また、日本アカデミー賞で最優秀作品賞、米アカデミー賞で視覚効果賞を受賞した『ゴジラ-1.0』でも重要な役どころを好演するなど、映画やドラマを中心に活躍の場を広げる。
プロデューサー:小寺剛雄
・映画化の経緯について
最初のきっかけは、CINEFRANCEと本作品が始まる前から何か一緒にできないかと話していたことでしたが、それとは別に黒沢監督とお話する機会があり、監督が『蛇の道』を再度映画化したいと考えており、更にはフランスで再び映画を撮りたいと思っていたことを知りました。それを仏側に伝えたところ「是非、黒沢監督に『蛇の道』をフランスで再映画化の提案をしよう」ということになり、お受け頂いたのが企画の始まりです。実際の現場は本当に素晴らしく、大げさにいえば毎日ちょっとした奇跡をみているような感覚にとらわれました。監督への尊敬と今日これから始まる撮影への期待が現場全体にあふれており、全てのスタッフとキャストがこの作品に関わっていることに誇りと喜びを感じていました。
・キャスティングについて
小夜子については、パリ在住の心療内科医という役どころに加え、何といっても全編フランスにおいてフランス語での演技が求められましたが、フランス語が話せるかということより、この難易度の高い役に時間と労力をかけてチャレンジしてくれる方にお願いしたいと思っていたところ、柴咲さんからかなり早い段階でご返事を頂き、ご一緒させて頂くことになりました。柴咲さんが撮影前の脚本の読み合わせ時にすでにかなりのレベルまでフランス語のセリフを練習してきており、初めてフランス語のセリフを言った時にフランスのスタッフから「柴咲さんのフランス語は思った以上にいいね」と言われたことを覚えています。